SDA王滝参戦記:Race Day(スタート〜第二CP)


遂にスタート。スタート位置から離れているのでホーンも聞こえずアナウンスでスタートを知る。走行しているうちに集団が動き出す。落車しないよう気をつけながら少しずつ前に行く。



町内をパレード(但し登り)をしているときは道中はMTBだがグランツールのようで感激。おばちゃんらに手を振りながら行くといよいよダート開始。ここからが本番。岩にヒットしたのかパンクする人もちらほら。やがて斜度が上がるにつれ立ちゴケが続出。完走できそうにないなぁなんて人ごとであったが、自分もラインを外さないよう走るため気が抜けないが、身体にしみこんだMTB経験がちょっとは役に立っていた。



いきなりの600mアップの後に下り始めると見慣れた蛍光イエロージャージが。先行していたはずのS谷さんだ!。ガレ場でタイヤを切ったようで早くもパンクした様子。だが構わず先行。思っていた以上にがれており気が抜けないが、流石はフルサス+ディスクブレーキ。自分が思っている以上のペースで坂を下れている。そのままの勢いで登ったり降りたりを繰り返して第一チェックポイントへ。補給も時間通りに行えており思った以上に水が減っていないので止まらず先へ。下りを終え唯一の平地である湖のほとりを走っている頃から違和感が。明らかに平地なのにペダルが重く何かを引きずっているかのようであった。一度気にし始めると疲労感が襲い始め、登り始めるとパンクで止まっていたS谷さんに追いつかれる。本人曰く「サイクリングを満喫している」だったが、スピードが違いすぎあっと言う間に見えなくなる。



少し下った後、いよいよ無限坂(仮称)へ。ネットの参戦記を散々読んでいたが実際に見ていてその謂れがわかった。ずっと先の山道が見えておりしかも先行している選手が見える。何処までも続いているかのよう。脳内では車田雅美の打ち切り漫画「男坂」のラストシーンがダブって見えた。路面状況はガレガレ。S谷さんに「剣山スーパー林道なんて舗装路」と言われたのがよくわかる。あまりにガレ過ぎて何処を走って良いのかわからないような場所とかあり、疲労し始めた脳ではラインが読めない。更に空気圧の高すぎたFサスは衝撃を吸収せず腕上がり、疲労のため座って下っていたツケで尻が痛い。さらにはリアタイヤのグリップがおかしく踏ん張らない。疲労のしすぎで止まって空気を入れる発想も出てこない。止まったらもう二度と走り出せそうにない様な気がした。



それでも少しずつ進んだ結果無限坂も終了、よれよれのタイヤとヨレヨレの空で坂を下り第二チェックポイントへ。ここでは多くの選手がへばっており。もれなく私も仲間入り。激烈に甘いTOPTENを飲んだり(幸い鼻血は出なかった)、水をくんだりしているとY口さん到着。下りはかなり怖い思いをしている様子。入れ違いに身体に鞭を打って出発する。



あぁ又登りだ・・・。